深谷灸の勉強会

7月の終わりに灸法臨床研究会の深谷灸を学びに勉強会に参加してきました。
学生時代から何度も参加している勉強会です。両国の江島杉山神社で行われています。
今回の内容は夏バテの灸、中条流子孕みの灸、便秘・下痢の灸です。

特に私がいま、どうにかならないかなぁ、と思っているのは不妊でお悩みの患者さんです。肩こりや腰痛など、運動器疾患は固まった筋肉を緩めてあげると治ることが多いです。開業して2年5ヶ月経過しまして、腰痛と肩こりの患者さんで筋肉が原因のものに関してはありがたいことにかなり好成績で良くなっています。大師匠の浅野先生もおっしゃていましたが、1つ治すと「これも治るのでは?」と思う患者さんが多数いらっしゃいまして、次々にいろいろな症状の相談がでてきます。基本的に私のやっている鍼は筋肉に刺して緩ませることなので筋肉が緩んで取れる痛みならだいぶ改善します。

そんな中、常連の患者さんに「不妊で悩んでいる知り合いがいるからここを紹介してよいか?」とお願いされたことがありました。私は「不妊治療はやったことがないから力になれません」と丁寧にお断りをしました。しかしその常連患者さんは「不妊治療じゃなくてもいいから診てください」と引きません。私の信条として、できないものをできると言いたくない。自分のできる範疇のみで嘘偽りなくやっていきたいので、不妊治療を標榜している鍼灸院を調べて情報を教えてあげました。しかし、とにかく私に一度診ろと言っている様子でした。常連さんのお願いなので「不妊治療はできませんが、全身の血流を良くするくらいでよいならば一度診てみましょう」ということになりました。

後日、数年間の不妊治療をされている患者さんがきました。現代医学に基づいて医者に数年間通院しているけれどダメで藁をもすがる気持ちで鍼灸などの東洋医学を試してみたいという主訴でした。私も「不妊治療はできませんが全身の血流改善で良いならばやりますよ」という説明を十分にし、了承を得て全身の施術をしました。鍼と平行して最先端の科学的な治療も継続しているとのこと。週一回ペースで鍼をやりながら医者でも治療するのですが、なかなか上手くいきません。何度もチャレンジしている姿を見ているし、痛い鍼治療にも継続して来院されています。施術中にいろいろお話を聞いているうちに私も情に絆されてどうにかしてあげたい気持ちになりました。そんな時に7月の灸法臨床研究会のお題が「子孕みの灸」になっているのを発見し、いざ勉強会に参加することにしました。

深谷灸法は熱を体にしっかりと入れるので火傷の痕が残る強烈なお灸です。熱さを緩和するために竹筒を押し当ててもぐさのお灸を最後まで焼き切ります。しっかりと熱が入り効果を感じることができる灸法です。

福島先生による背中への施灸実演動画


子孕みの灸のほかにも夏バテの灸や下痢便秘整腸のための塩灸などを勉強しました。夏バテ対策のひとつに裏合谷というツボに施灸します。合谷は有名なツボです。裏合谷はてのひらの親指の付け根付近にあり、まさに合谷の裏側です。てのひらのお灸はめちゃくちゃ熱くて大変でした。腸の改善にはヘソ周りのツボを使います。竹の輪に和紙を貼り付けて粗塩を入れその上にお灸をのせます。粗塩が含む水分が熱で温められて湿性の温熱効果が生まれます。そのお灸でヘソ周りを刺激する施灸方法です。

裏合谷の施灸痕
竹筒はこんな感じです
片側は塞がっています
へそのまわりに湿性温熱刺激

そして私が学びたかった子孕みの灸はなんとも不思議なツボの取り方でした。2説ツボの探し方があり、1つ目は口の左右の口角の長さを測り、その長さを一辺とした正三角形を作り、頂点をヘソに合わせて残りの2点に取る。というなんとも奇妙キテレツなツボの取り方です。もう1つの方は口角の長さだけではなく途中に人中を経由して、口角→人中→口角の長さを一辺とする正三角形を作る。あとはヘソの下の2点に取るのは同じ。というやり方でした。(これをブログにするにあたり、どうやって説明すれば良いかめちゃくちゃ考えたので7月24日に勉強会だったのですがアップが遅れました😅)
文章で説明するのは難しいので気になる方は聞いてくれれば教えますね。

後日、灸法臨床研究会の福島哲也先生がうちに来院されて深い鍼治療を受けてくれました。専門学校の学生時代から福島先生の灸法臨床研究会に参加させてもらっていたので国家資格を取り鍼灸師として福島先生に鍼治療ができるようになったと感じてとても感慨深い思いになりました。施術中、私の日頃の疑問などをぶつけると先生が答えてくれるので先生に鍼を刺しながらも勉強になりとても有意義な時間になりました。
福島先生ありがとうございました。またお待ちしています!

福島先生 と 私

勉強会で習ったことを不妊患者さんにやり方を伝授しました。基本お灸は毎日コツコツやるのが良いそうなので患者本人に自宅で施灸できるように道具も一式お渡ししてやってもらうことにしました。


どのように改善するのかはまだ不明ですが子供を願いキツい治療を数年間も頑張っている人を目の前にして義理人情に厚い性格の私はできることはなんでもやってあげたいと思う気持ちになります。患者さんもがんばるし私もそれに答えるように最大努力をする。以前勤めていたときの師匠に教えてもらった車の例え話で、治療は施術者だけが頑張っても患者だけが頑張ってもダメで、両輪が上手く回っていかないとまっすぐゴールにたどり着けないよ。という例え話を思い出します。医者と違い注射をできるわけでも薬を処方できるわけでもなく、我々が徒手でできることなど限られています。だからこそ患者さんと協力しなくては良好な結果は出ません。義理と人情なのです。
開業して2年5ヶ月経過してまだまだ経営が苦しいですが、良い患者さんに恵まれていると感じます。やりがいのある仕事です。

投稿者: kuginukisekkotuin

柔道整復師・鍼灸師・あマ指師です。

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